2017/09/09 富士山 須山口 富士宮口 02 の続きです。
7:30 新六合目 宝永山荘/雲海荘 2490m富士宮口新六合目に合流すれば後は一般道をひたすら上がるだけになります。
オノエイタドリ
すぐに登山道は砂礫と岩のミックスになり歩きづらくなります。
8:07 新七合目 御来光山荘 2780m早速渋滞に巻き込まれて足踏みしながら登ること30分、新七合目に到着します。
前回登った時はシーズンオフだったのですが今回はちゃんと看板が掛かった時期に上がって来られました。御覧の通り写真を撮るにも映り込みだらけの有様です。さすが表口といったところでしょうか。
正直この辺りからすでに登頂意欲が激減していました。一帯は雲で覆われ景色どころか次の合目のある小屋も見えず、おまけにこの辺りから登山道も狭くなって待ち時間が長くなります。飛び交う雑音、遅々として進まない歩み・・・初めて富士山に登った時を思い出してすごく心が萎えました。
あっという間に雲の海。後で知った事ですが、駿河湾の暖められた空気が雲となり富士の南側を埋めることがよくあるようです。
見て楽しむものと言えば赤銅色の岩礫くらい。富士宮口は植生もあまり豊富ではなく、雲に視界を遮られてしまうとただただ辛い登りが待っているだけでした。
少しでも景色が見えるだけ文句は言うまい。
それにしても山小屋手前では混雑するのでやきもきします。
イワツメグサ
意外や山小屋の近くに多く見られました。
8:40 元祖七合目 山口山荘 3010m続く30分後、元祖の七合目に到着です。既に人いきれというか俗世感にあてられてぐったりです。
新七合だの元祖七合だのとまぎわらしい!と言うハイカー続出の標識。気持ちはわかります。
そんな元気溌剌なハイカーをよそ目に僕は昼食です。1時には起きて準備して麓まで来たのでお腹がすきました。そして持ってきたお弁当を食べていると睡魔が襲ってきたのでここで大休止を取ることにしました。
想定以上の混雑と悪天候で気が滅入っていたのも確かです。
とりあえず起きて機嫌がよければ山頂を目指すつもりで、登山道の脇に陣取って持ってきた衣類を全部着込んで睡眠をとりました。
9:46ちょうど1時間後に目を覚ますと少しは雲が晴れてきている様子。ちょっと寝たからか大分気分もすっきりしています。
この山中で寝てしまうというのは自分にとって非常に効果があり、仮眠を取らなければ登頂できなかったのではと思う富士登山が何回かありました。結構道端で座る様にして寝ている人もいるので、富士山でちょっとしんどくなったら少しうとうとしてみるのもいいかもしれません。
ちなみに自分は今回の富士登山を含む10回中4回、途中で小一時間の仮眠を取っています。
さて気分転換が済んだらまた上を目指します。多少曇ろうが上は晴れていると信じ足を進めるだけです。実は七合五勺に旧山小屋の跡などがあるのですが視界が悪く探す余裕がありませんでした。
10:10 八合目 池田館 3250m岩場の登りが増えてきて、息を切らしながら八合目へ。
ここで一筆書かねばと思ったことが。
富士宮口は登下山ともにコースが同じで下りのハイカーとの擦れ違いが激しくてペースがかなり乱れます。それは織り込み済みで、また初心者ハイカーも多いので譲り合いが大事になるコースでもあります。
七合目を過ぎた頃だったか、上方から女性グループが下りまーす!と言って登り集団の足を止めて下りてくるのに遭遇しました。狭い場所だったのでみな左右に避けて通していたのですが、自分はザックもウエストポーチも大きいものを付けていたため山側に避けると通路に膨らんで危ないと思い、崖側で通路を確保したのにも拘らず、危ないので山側に避けろと件の女性が半ば命令口調で言ってきたのには閉口しました。
登りがあくまで優先の所を通してもらって礼も言わず、道の開け方に口を出すような厚顔無恥なパーティーは二度と山へ来るべきではない、と思いますがいかがでしょう。少なくとも今回の件でシーズン中のメジャーコースでは、こういうつまらない事がどうしても起こるものなのだという諦念を強くしました。
八合目は診療所が設けられた場所ですが、小屋前は狭い通路になっていてここも少々渋滞。
裏手にある落石防止柵の間を通り九合目を目指します。この辺りからまた傾斜が厳しくなり、空気の薄さを強く感じられるようになりました。
なお、八合目より上は奥宮境内地、奥に立つ鳥居がそれを示しています。
砂礫が苦しい・・・。
何年か前にも見た果然活動によるものと思われる空洞。
九合目直下には鳥居の跡もまだ残っていました。
10:48 九合目 萬年雪山荘 3460m200m程上がると次の山小屋に着きます。八合目は小屋を閉めていましたがこちらと次の九合五勺は活気がありました。
すぐ裏手には万年雪があるためこの名前にしているそうです。しかし雪は見当たらなかったような・・・?
念願の青空!やはり富士登山はこうでなくては。
日が出ると急に暑く感じました。下界の方は雲に覆われて寒いほどだったのに、山頂に近づくほど暑くなるとは。
11:11 九合五勺 胸突山荘 3590m急登にあえぎながら山頂を伺う最後の山小屋に着きます。
山頂へは砂礫道をぐると回り込んで向かいます。胸突き八丁とも呼ばれもっとも辛い場所になります。道も狭く前の人についてしか歩けないので残り100mの登りが随分と長く感じられました。
つらくなったら振り返ってスケール感が狂ったような風景を眺めます。強烈な日差しに照らされた雲と火山礫とのコントラスト、富士登山の醍醐味はこれに尽きます。
山頂直下、一歩一歩が本当にしんどく、急いて大股で登ろうとすると一発で息が切れてペースが崩れます。
11:45 富士宮口山頂 3710m最後は石でできた階段道。ようやく火口のそばまで上がってこられました。1合目から約6時間、やはり富士宮口は一気に標高を稼ぐためか疲れました。
登り切ったという達成感よりもやっと混雑から解放されたと思う気持ちでいっぱいです。
次回へ続きます。
【関連山行】
2017/09/09 富士山 須山口 富士宮口 01
2017/09/09 富士山 須山口 富士宮口 02
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