宝殿山(ほうでんやま) 60m
伊保山(いほさん) 90m
節句山(せっくやま) 50m
・ 菊池山(きくいけさん) 66m
◆歩行時間:1時間18分(休憩15分 うち25分車道歩き)
◆1/25000地形図:加古川
◆歩行距離:4.0km(GPS調べ)
◆最寄駅:宝殿 (高砂市コミュニティーバス ふれあいの里生石停留所)
◆行程
一部バリエーション
ふれあいの里生石 ~ 生石神社本殿 ~ 宝殿山山頂 ~ 青池・宝殿新池 ~ 伊保山山頂 ~ 節句山山頂 ~ 菊池山山頂 ~ 節句山山頂 ~ 南新池 ~ ふれあいの里生石
体力
★★★☆☆ 細かなアップダウンが予想以上に多い。
眺望
★★★★☆ 山頂・山中ともに良く開けている。
技術
★★☆☆☆ 伊保山山頂付近は危険個所あり。
繁閑
★☆☆☆☆ 生石神社、宝殿山山頂は人が絶えない。
総合
★★★☆☆ 生石神社を基点に変化に富むコースを歩く。
岩山を一気に登りそこから展開される景色は見物。
2012/08/22 加茂山 竜山の続きです。
15:38 ふれあいの里生石竜山だけではもの足りないので生石神社から北西の伊保山を目指して周回するルートを別に組んでみました。実は伊保山も登ったことがなくて、ふもとのため池に子供の頃冒険しに行ったきりでした。
先ほどの石段を登り神社へ。
遅めの時間に出てきたにもかかわらず日差しはじりじり。
15:41 鳥居こちらの鳥居をくぐり本殿まで一気に登ります。
ちなみに生石神社と書いて「おうしこじんじゃ」と読みます。
どこの家紋でしょうか?
割拝殿を抜ける石段は今回の山行の中でも最も傾斜が急だった様な気がします。転倒したり物を落としたりせぬよう気をつけて登って下さい。
拝殿をくぐり一度車道を挟んで(!)階段道は続きます。本殿に近い部分では手すりが設けられていますがさらに踏み上げが厳しくなりつらいことこの上なし。
友人は高校の部活の訓練でこの石段を走って登り降りしたそうな・・・。
15:45 生石神社本殿急階段の先には堂々たる生石神社の本殿、ではなくこちらも割拝殿。さきほどの割拝殿は見晴らし台となっていて、こちらは楼門のように機能しているようでした。
久しぶりに訪れると新しい社殿が建てられていました。サンルーフ付きで雨の日の参拝も安心!
割拝殿の裏にはさらに割拝殿が。
本殿はさらに奥。ここから日本三奇石である石の宝殿の一部をうかがうことができますが、この先へ進むには拝観料が必要となります。
最後の拝殿を抜けるとご神体である巨石が立ちはだかりただただ圧倒されます。
これが日本三奇石の石の宝殿(浮石)です。
幾何学的に削られた側面。
底面は中心に向かって径が細くなるように削られ、池にまるで浮いているように見えることから“浮石”の別名もあります。
底の池にも不思議な言い伝えがあり、“決して枯れることはなく水面の上下は潮の満ち引きを表している”そうな。
裏面に回り込むと四角錐上の突起が設けられています。
頭を打たないよう反対側に渡り外周を一回り。
ものの数分の参拝でしたがえも言えぬ不思議な空間に心が洗われるようでした。
本殿以外の三方は岩場に囲まれています。
岩山を削りこの形にした理由はなんなのか、何が目的だったのか、また、誰がこれを作ったのか。いまだ明かされていない謎多きご神体です。
そもそも日本にこのような石のモニュメント自体が文化として少ないため比較対象がないのでしょうか。
本殿を出ると小振りな“霊石”が祀られています。
力いっぱいこの岩を押して(全然動きませんが)、その手で自分の悪い所をなでると御利益があるとのこと。レッツプッシュアンドタッチマイヘッド!
15:51 山上公園登口境内をぶらぶら散策した後は本来の目的である山登りを開始します。
本殿の裏手へ道は続き、すぐに石の宝殿の上部を見ることができます。
天面は石や砂が積り松などの植物が根を下ろし、なんとも面妖な雰囲気でした。
山頂への階段道は石の宝殿と同じく一枚岩の岩盤を削り出して作られています。
手すりがあったりなかったりする上に石質が滑りやすいので雨風が強い日の歩行は避けた方が良いでしょう。
先の竜山といい低山ながら切り立った尾根道なので油断はできません。
15:54 宝殿山(60m)山頂とはいえ一息もないうちに山頂に到着。大正天皇行幸之碑が立てられた山頂は山上公園として地域の人の憩いの場に使われています。
この日もサックスを練習する学生が二人、あずまやに腰をおろして練習に励んでいました。ある時は合唱部の学生が並んで歌っていたことも。なかなかどうして文化的な山じゃないですか。
山頂からの眺めも最高です。
先ほど登った竜山越しに瀬戸内海が見え、
転じて高砂・加古川市街が一望できます。
足元でセミの鳴き声が響き、遠く入道雲はゆっくりと流れていくのをしばし眺めます。夏ですねぇ。
一路北へ。
露岩を利用した道は眼下のため池へと続いています。
16:03 青池・生石新池宝殿山から下るとため池は2つあり、そのうち北側の青池と呼ばれる池の淵に立ちます。
目指す次の目標は青池の向こう、両池の間の陸地を踏んで対岸へと渡りました。本来は池の淵から回り込むのが正しいルートなんでしょうか?標識がないためこの辺りのコース設定は曖昧です。
対岸からはまた岩に張り付いて登りに取りかかります。
日差しを遮るような高い木がないので暑いわ眩しいわでじりじりと体力を削られていきます・・・。
16:08 分岐ひとまず一枚岩の登りをやり過ごすと目の前に伊保山の鋭角な山容が飛び込んできます。北側は下山用のルートが延びていますがここで荷物をデポしてひとまず伊保山を目指します。
ちなみに左側の山の切り立った側はその姿からゴリラ岩と呼ばれています。
伊保山頂へは頑健な薮道をかき分けて進みます。
超低山にも関わらず荷物をデポしたのはこういう理由のためです。
16:26 伊保山(90m)山頂苦労した着いた山頂では目もくらむような光景が待っています。
今にも崩れそうな岩場と、
足を踏み外せば足元の石切り場までの自由落下が楽しめるポイント。
怖いのですぐさま退避です。
16:31 節句山(50m)山頂先ほどの分岐へ薮の中を泳いで戻り、少し北に移った場所が節句山の山頂です。
ここも他の山と同じく眺望が良く効き、特に高御位山の豊かな稜線を楽しむことができます。
節句山も分岐点になっており、標識に導かれてまずは北側の菊池山へ足を運びます。
16:35 菊池山(66m)山頂薄いアップダウンを経て菊池山山頂に到着。今回の山行において唯一の地形図上のピークとなっています。
朽ちたパイプ椅子なんかが置いてあったりして比較的人の干渉した跡が残る山頂でした。
菊池山から先は切れ落ちた斜面になっていて下山できそうにないので元の節句山まで戻ります。
菊池山にもあった遺構?のようなもの。
竜山古墳群と何か関わりがありそうです。
節句山へ戻り今度は北西へ下る道を進みます。
下りも結構ワイルドな岩道。
アップダウンは少ないものの変化に富んでいてハイカーを飽きさせません。
こちらにも山上池がありました。岩場を越えたりピストンしたりとアルプスの縮図のような山です。高低差はほとんどありませんが。
16:45 南新池岩場から最後は砂礫で滑りやすい道へ。慎重に下りていき南新池(危険のため進入禁止)の脇を通り過ぎると下山です。
山裾を取り囲むようにして車道が走っているのでこれを利用して竜山方面へ。
林道みたいな感じを受けますが結構交通量は多いです。1車線で歩道も狭いのでハイカー向きではないかも。
車道は生石神社への石段を横切っていました。こんなところに出るんですね。
17:05 ふれあいの里生石あとは元来た道を戻ってふれあいの里生石に停めた自転車にまたがり帰路につきました。
時間にして1時間半ほどのプチ登山、累積高低差も200mちょっとだったにも関わらず、暑さに耐えられず帰りにジュースを買ってしまいました。
炎天下の運動にはご注意を。