▲宮路山(みやじやま) 1112.7m
大岱山(おおぬたやま) 1179.8m
▲晴明盤(せいめいばん/セーメーバン) 1006.2m
▲高ノ丸(たかのまる) 734.8m
◆歩行時間:5時間3分(うち休憩20分 車道歩き60分)
◆1/25000地形図:大月
◆歩行距離:18.9km(GPS調べ)
◆最寄駅:大月 / 富士急行バス林沢戸入口
◆行程 一般道
宝鏡寺 ~ 用沢-林地区分岐 ~ 宮路山山頂 ~ 送電鉄塔 深城線18号 ~ 大岱山山頂 ~ 送電鉄塔 深城線16,15,14号 ~ セーメーバン山頂 ~ 送電鉄塔 深城線13,12,11,10号 ~ サクラ沢峠 ~ 送電鉄塔 深城線8,7,6号 ~ トズラ峠 ~ 林道奥山線起点 ~ 日影地区 春日神社 ~ 田無瀬バス停 ~ 宝鏡寺
体力
★★★☆☆ 大月一帯のちょっとした縦走。
眺望
☆☆☆☆☆ ほぼ皆無といって差し支えない。
技術
★☆☆☆☆ 道も標識も完備。高之丸付近が若干いいかげんかも。
繁閑
★☆☆☆☆ 眺望のせいかあまり人は多くない。
総合
★★☆☆☆ しっかりとした高低差を処理する割には、
眺望が残念な一般道のロングコース。
全行程に渡って安定した山歩きは楽しめる。
大月の北部には宮路山とセーメーバンという比較的有名な低山が二座あり、そのどちらもが地形的な理由で単独ループを組むのが難しい山です。
ひねくれたバリエーションもあまり期待しない方が良さそうなので、どうせなら両座とも通して歩こうというのが今回の山行目的となります。
11:20 宝鏡寺大月市街より北東、小俣川を北上して富士急行バス 林沢戸入口の停留所で左手に集落へと降りる道があります。道なりに進むと家屋の間にある狭い道になりますがそのまま直進、橋を渡った右手が今回のスタート地点、宝鏡寺になります。
※宝鏡寺は修繕作業中で一見それと分かりづらいので注意。(2011/10/2現在)
新道も整備されていることもあって僕も気づかずに通り過ぎて菅沼地区まで行ってしまい、登山口を探すのに時間を食ってしまいました。
11:21 登山口宝鏡寺の裏手、新道を挟んだ階段が登山口です。
お寺側のガードレール下には宮路山を案内する標識が立っていますが新道完成後にはわかりやすい場所に移されるんでしょうか?
ハナニガナ
ツユクサ
ミズヒキ
登山口周辺は山野草に満ちていました。
階段を登ると荒れっぽい道が続きます。
登るにつれ踏み跡が曖昧になり、しまいには判別がつかなくなりますが地形は単純なので上へ上へと登ればOK。
11:47 分岐登り切ればかなりしっかりとした道が伸びているのでそれに従って歩くだけ。
分岐を尾根筋側へ登ると作業小屋のようなものが建っています。
左手への道は用沢への林道に繋がっているものと思われます。
分岐点付近はセーメーバン方面にのみ眺望が開けています。
ここから先はしばらく景色なぞ拝めないので良く見ておくように。
尾根筋が怪しかったり多少籔っぽいところもありますが我慢して登って行けば道は次第に良くなります。迷ったら尾根を忠実に。
12:00 アンテナアンテナが道の脇に立っていれば正解。
12:04 用沢-林地区分岐715m点付近まで登ってくると用沢を案内する標識が立っています。
左手の斜面を見るとどうやらちゃんと道は続いているよう。
そこから先は北へとただひたすらの登り。
715m点を過ぎてしばらくすると傾斜が急になり、かなり息の切れる場面が続きます。
12:34 分岐1000mを超えて再び傾斜が緩やかになる頃、ふと目の前に石祠と馬の銅像が置かれたピークらしい場所が現れます。
一見正しそうに見える右手の道に登っていっても何もありません。
分かりづらいですが精巧な馬の置き物です。
分岐点で左側に方向を変えて西へと一旦下ります。
12:45 宮路山(1112.7m)山頂分岐から緩やかに登り返すと宮路山山頂に到着します。
宮地山とも書くようだし、地元では別の名前もあるみたい。
山頂からの眺望は期待できませんがブナの自然林の下、木漏れ日の気持いい静かなピークです。ともあれ一息。
休憩後は西へのひたすらゆるーい下り。
アップダウンもほとんど感じられないくらいの道をここから2km弱、地形図の波線通りの稜線歩きです。
ホオノキの落ち葉。大きい。
水平距離にしてあと1kmというあたりから地形が緩み始めて道も若干不明瞭に。
北側を意識しながらコブを巻いて歩けば大丈夫ですが、予想以上にだだっぴろい所を歩かされるので結構不安になるポイントだと思われます。
13:33 送電鉄塔 深城線18号何度か道を行ったり来たりしながら探るように歩いているとひょっこりと送電鉄塔に出会います。一安心。
宮路山への大月市の標識が立ってるくらいだからもう少しこの稜線上にも案内板を設置した方がいいんじゃないかなぁ・・・
さてここからは送電鉄塔巡視路なので道は極めてしっかりしています。
13:42 分岐18号鉄塔の下をくぐり、階段のついた向かいの斜面を登ると奥山地区から伸びる尾根に乗ります。
さらに西側へ行けばすぐで大岱山のピークが踏めるという事なのでそちらへ寄り道。
北側の斜面は植林用の幼樹がびっしり。
13:47 大岱山(1179.8m)山頂分岐からわずか5分で大岱山山頂に到着。
狭い山頂ですが、西側に少しだけ眺望が開けています。
13:57 分岐来た道を往復し、今度はセーメーバン側へ。
送電鉄塔巡視路という事でかなり歩きやすい道。
ちいさい秋たち。
こんなのを拾ったりするくらい余裕です。
16~14号の送電鉄塔を道の左右に見やりながらどんどん南へと降りて行きます。
大体5分に1本ペースで現れるのでかなり等間隔に建てられてるらしいです。
14:21 セーメーバン(1006.2m)山頂大岱山への分岐から30分足らずでセーメーバン山頂に到着。なかなかいいペースで満足です。
全く眺望はないのに三角点があるのは結構不思議な感じです。
山頂の標識もご丁寧にいくつもあるし、かなり篤い保護を受けた山頂という事がわかります。
そして不思議なセーメーバンという山名。一説には晴明盤とも。
信仰の強い山でもなさそうだし・・うーん、謎だ。
セーメーバンからさらに南下。
相変わらず道は綺麗です。
先ほどのように13~10号までの鉄塔を脇に見ながらずいずい降りて行きます。
とはいえ傾斜があまり無いので高度差はほとんど稼げません。
14:48 石祠赤い石祠が目を引く鞍部。
14:50 サクラ沢峠そこからすぐでサクラ沢峠へ到着。
おおよそ東西南北へはっきりとした道が続いている重要な峠です。
今回は南の高ノ丸を目指します。
最初はしっかりしていた道も斜面を登るにつれだんだん怪しくなってきます。
道が荒れているというわけじゃないので基本的には登っていけば問題ないのですが。
で、ここが高ノ丸と思われる場所。特に何もない場所。
三角点はピークよりもかなり南西に降りた場所にあるみたい。
三角点にこだわって変な道へ分け入るのもどうかと思ったので山頂をいろいろ調べていたらここにも小さい秋。動物の仕業?
あんまり寄り道はしない方がいいかも。
高ノ丸からは南東へ向かいます。ここもちゃんとした送電鉄塔巡視路が通っているので安全に歩けます。
8~6号鉄塔を通過しながらすり鉢状の道を下っていくと徐々に道幅が狭くなってきます。登山口が近い証拠。
石仏が見えたら今回の山中行動はおしまい。
足元には車道が見えます。やった。
15:12 トズラ峠車道に降り立つとどうやらここがトズラ峠らしい。
一部、ん?と思うようなところはあったものの危険な箇所もなくほぼ迷うことなく歩き通せました。やっぱり一般道は歩行に気を遣わなくていいから楽だなぁ・・・。
あとは林道を東奥山地区を経由して日影地区へと歩きます。
トズラ峠付近から日影地区へのショートカットもあるらしいんですが、曇ってて日も傾いていたので無理せずに車道歩きを選択。
チッチゼミ?と思われる個体。
10月でもセミがいるってどういうことなの・・・
しばらく遊んでもらいました。
15:38 林道奥山線起点かなりの距離を歩いて東奥山地区の手前まで。
ヒガンバナ
これも秋の風物詩。
15:50 日影地区 春日神社そこからさらに歩いて日影地区に到着。
比較的広い境内と社殿を備えたちょっと大きな春日神社を丘の上に見ながら田無瀬地区を目指します。今回は車道歩きが8kmもあるのでさらっと言った割には結構しんどいルート。
16:22 分岐(富士急行 田無瀬停留所)県道139号に乗った後、大月市役所七俣出張所をすぎたあたりの田無瀬バス停では七俣川方面へ。
さすがにこのあたりまでくると水が冷たそう。
16:34 富士急行バス 林子沢停留所分岐から1.5kmほどで林子沢のバス停。
ここで本道と別れて林地区へ降ります。
晴れていれば割とダイナミックな眺望が期待できる場所でもあります。
16:38 宝鏡寺スタート地点へ到着。距離的な問題でループを組むのは難しかったです。
あとで地形図と睨めっこしてみたら宮路山は宮路山で、セーメーバンはセーメーバンで完結できるちょっとしたバリエーションがありそうなので暇を見ては歩いていない道を埋めてみたいと思います。
まだまだ秋とは言えない陽気が続く10月初頭の割にはちゃんと秋の気配を感じられたのが今回の一番の収穫でした。次点はセミですね!