駒倉山(こまくらやま) 380m
金毘羅山(こんぴらさん) 420m
◆歩行時間:2時間40分(休憩20分)
◆1/25000地形図:上野原
◆交通:鉄道 : JR中央本線 笹子駅
バス : 富士急山梨バス 駒門入口 昭和電子前停留所
◆行程
バリエーション
鶴島西区 ~ 琴平神社 ~ 東京電力 道志川線13号鉄塔 ~ 駒倉山(琴平神社山頂社)山頂 ~ 金毘羅山山頂 ~ 380m圏峰 ~ 鶴島南区登山口 ~ 東京電力 道志川線11号鉄塔 ~ 266.3m三角点(東京電力 道志川線10号鉄塔) ~ 神明社 ~ 琴平神社
体力
★★☆☆☆ 標高差は少ない。最初に短い登り程度。
眺望
★★★★☆ 頂上は360度の絶壁、なかなかの名所。
技術
★★★☆☆ 鎖場、岩場、急登、急坂あり。
繁閑 ☆☆☆☆☆ 道は確かだがまず人の姿を見ないであろうバリエーション。
総合
★★★☆☆ 距離は短いが登山の楽しさがぎゅっと詰まった隠れ名コース。
安全を確保しながらしっかり歩きたい。
中央線の駅からも近いので日帰り登山もありかも。
近くにありすぎて登らなかった山。
そばにある有名な山々の傍にひっそりとあった山。
山名も分からないし、登山道があるのかどうかもわからない山。
今回はそんな気になる山に登ってきました。
JR上野原駅から鶴島御前山を見て東側にある急陵、駒倉山、金毘羅山です。
11:45 琴平神社桜咲く桂川を抜けて鶴島西区へ。
地形図で言う所の鶴島西区にある鳥居マークがここ、琴平神社に相当します。
真っ赤な鳥居と桃色の桜に迎えられて登山開始です。
鳥居を越えた先は非常に歩き易い道。
藪を期待・・・警戒してたせいで拍子抜けです。
11:51 東京電力 道志川線13号鉄塔比較的歩き易い道を登っていくとすぐに送電鉄塔の下に出ます。
どうやらここまでは送電鉄塔の巡視路らしい。通りで道が良いわけです。
ただし、ここからが若干分かりにくいです。
かずさんのレポにも書いてあるように、進みやすそうな道と上へと登っていく藪道があります。正解は藪道の方。
ただ、この荒れ具合も少しの辛抱で落ち着きます。
なおも続くケーブルを辿るように登っていくと
アンテナ群がある平板地に到着します。
そこから先が今回のハイライト。露岩の連続が待っています。
特に強烈なのが岩場を切り取って作ったような道についた鎖場。
足場が確保されているから良いものの、ちょっとした絶景を味わいながらの登攀になります。そしてひと息つく頃にはまた急登の連続。
駒倉山(380m)山頂そんな辛い登りもすぐで琴平神社の奥社のある380m圏峰に到着。
特に眺望もないので社殿の南側へ進みます。
ミツバツツジ
駒倉山の裏手にはツツジの群生地が広がっています。
林の合間からは鶴島御前山が見えて気持ちのいい山稜歩き。
稜線のそこそこにある大岩小岩を迂回したりアップダウンを繰り返したりするうち、急に目の前に巨岩が立ちはだかります。
何やら大変な感じ。
これまでの鎖場と打って変わって明らかな悪場にびっくり。足場も狭いわロープが括りつけられてる木は細いわ急な角度だわで登るのが大変です。
12:19 金毘羅山(420m)山頂大岩を登りきった先は周囲360°がすっぱり切れ落ちた断崖絶壁。
登山口から30分程で石祠が立つ金毘羅山山頂に到着しました。
恐る恐る崖下を覗いてみたり・・・
こわっ
おっかなびっくり猫の額ほどしかない山頂を歩くこの感触を是非ともお分けしたい一心で写真を撮りますがなかなか端には寄れないものです。
正面には鶴島御前山が大きくそびえ、奥には高柄山、その他にも周囲一帯の眺望を独り占めできます。
快晴の日にはさらに多くの山を一望でき、山座同定には最高の場所です。
12:33 山頂発山頂の岩場を下りて南東へ。
滑りやすい急斜面を木に掴まりながら処理していきます。
急斜面な上に痩せた尾根になっていて両端が崖なので結構緊張するポイント。
山頂までの道とは打って変わって歩いている人が少なそうな路面になるので、ここからが本当のバリエーションコースというところでしょうか?
しばらく急斜面をそろそろ下りて行くと大岩が目に飛び込んできます。
取り付きもなさそうな感じだし、痩せ尾根の上の岩登りって怖いな・・・なんて思って近づくと南側にひと一人がようやく通れそうな細い道が続いていました。
足元は崖、岩は道に張りだしてきてるしで圧迫感のある難所です。
大岩をやり過ごした後は雑木林の中を薄く登ったり下ったりする気持ちの良い道が続きます。
13:05 380m地点(山名不詳)道もちょっと薮っぽくなってきてまだ行くのかな?という頃に380m圏峰に到着します。写真は380m圏峰への最後の急登です。
小さなアップダウンに騙されて通過してから380m圏峰に来た事に気付いたので写真がありません・・・ともあれ380m圏峰は特徴のない地点でした。
13:16 390m圏峰380m圏峰から道は東西南北に伸びていて、南側へ一旦小さく下って登り直した地点が390m圏峰になります。
石柱と赤テープが目印ですが特に山頂標記などもなし。
ここに赤テープがあるって事は南側にも下れる道があるんでしょうか?
地形図的には擁壁続きですし、ちょうど下降地点は大規模なトンネル工事が行われているので踏み込む勇気はありませんでしたが。
そのうちここも廃道になりそうなので早いうちに歩きたいですね。
再び380m圏峰に戻り北側へ下降開始。
藪道を覚悟してた割にはしっかりした道がしばらく続いて安心します。
13:34 廃屋しばらく道なり下っていくと傾斜も緩くなり、突然廃屋が現れます。
なんだか生活感があったのであまり近寄らずに藪道のある方を下降します。
13:39 沢出合赤テープに導かれて北へ北へと藪の中をがさがさと下りると開けた場所に出ます。沢の先にはダムと思われる建造物、その向こうには鶴島南区が。
浅い川を渡ってダムのそばへ。
左側(西側)からダムを越えられる道がきちんとついていて、赤テープもあったり。
ここも古い登山口の一つなのかも知れません。
13:50 鶴島南区登山口?一応、南区からのダム概観。
この写真の右側に奥の沢へ下りる道が付いてます。
ここにはガードレールもあるので比較的分かりやすいかと思います。
そのまま車道へ下りてスタート地点までぶらぶら帰ろうと思いましたが、東側に面白そうな道があったのでそっちへ歩いてみました。
13:56 東京電力 道志川線11号鉄塔橋を渡って丘を登りきった先には送電鉄塔が。
巡視路と見られる道がまだ続いているのでその先へ。
巡視路はさらに次の送電鉄塔へ伸びるものだと思ってたら北側に進路が変わって地形図の鳥居マークから伸びる細い車道に出ます。
14:05 266.3m三角点(東京電力 道志川線10号鉄塔)のどかな坂道をぶらぶら歩いていると送電鉄塔の下にある畑地に266.3m三角点がありました。
山の中にある三角点ならまだしも、道路にある三角点は割と見つけるのが難しくて普段は苦労することが多いけどここの三角点は比較的見つけやすいです。
特に町中の三角点なんてなかなか見つかんないことってよくありますよね。
シダレザクラ
枝垂れ桜は赤みが強く、花弁も華やか。
14:13 神明社道なりに下りていくと神明社の境内が見えてきます。
静かな境内を抜けた後は鶴島西区へ車道歩き。
14:25 琴平神社3時間足らずでスタート地点へ到着。
ちょっと飛ばし気味だったかもしれません。
今回は行程が短い割に登りごたえがあり、眺望も良くて満足度の高いコースでした。家からも近いし、ちょっとした冒険がしたくなったらまた来たいですね。